2023年6月1日木曜日

仲楽寺の六地蔵石幢 津市安濃町太田

安濃川の左岸に広がった田園は 南北に伸びる河岸段丘に遮られてしまって
田園と低い丘陵との境目に沿って集落が並んでいる
車で不用意に在所の小道に入り込んでしまうと 進退きわまってしまいそうで
離れた場所に車を捨てて しばらく在所の中を歩いていく
仲楽寺は明治時代に廃寺となって その旧境内地が会所になっている 
半丈六の本尊は平安時代後期の定朝様式の阿弥陀坐像で県の指定文化財になっている 
境内の奥に1メートルほどの高さの六角の石柱が立っている 
単性の六地蔵石幢である 
旧安濃町内に六地蔵石幢は四基が確認されていて 
草生仲之郷の恩仲寺にも ここの石幢によく似た単性の石幢が残っている 
伊勢から松阪や嬉野あたりに見られる単性石幢と同じ系統のものに見える 
この辺り神宮の御園が多かった地域なので そういった繋がりが関係しているかもしれない 
摩耗が進んでしまい 辛うじてこの角度から なんとか地蔵さんの姿が窺える 
ここ数年の間にも 像容はさらに判別しにくくなったようにおもえる
一見完品の様に見えるが 反花座を失っている様だ  
饅頭型の笠石や蓮座の様子から 室町末期から江戸前期のものだろうか


仲楽寺の六地蔵石幢 津市安濃町太田

安濃川の左岸に広がった田園は 南北に伸びる河岸段丘に遮られてしまって 田園と低い丘陵との境目に沿って集落が並んでいる 車で不用意に在所の小道に入り込んでしまうと 進退きわまってしまいそうで 離れた場所に車を捨てて しばらく在所の中を歩いていく 仲楽寺は明治時代に廃寺となって その...